「相客」とは
「相客(あいきゃく)」とは、「同じ場所で偶然同席した見知らぬ客」や「旅館などで、同じ部屋に他の客と泊まり合わせること、またはその客同士」を意味する言葉です。
- 旅館で相客と一緒に過ごすことになった
- レストランで偶然隣の席になった相客と話が弾む
- あのカフェでは、相客と一緒に座ることがよくある
- 温泉で相客と出会い、地元の話を聞くことができた
などのように使われます。
また、茶道では、茶会の最上位の客にあたる正客(しょうきゃく)以外の客を「相客」と呼ぶこともあります。
「相客」の類義語には、「相部屋(あいべや)」「相宿・合い宿(あいやど)」「同宿(どうしゅく)」などがあります。
「相客」の使い方

フクえもんはヨーロッパに行ったことある?

ヨーロッパには行ったことがないな。どうしたの?

夏休みに泊まった宿屋の相客がフィンランドの人たちだったんだよ。日本語も上手で、たくさん話を聞けたんだ!

それはいい経験をしたね!
「相客」の例文
- ・・・た。彼は実に気さくな男でよくしゃべったものだ。しかし、この恰幅のいい、重みのある相客の男は、どうして口は重そうだ。息子なのだろう、この若い男は。「パパ、気をつけて・・・清水 孝純(著)「幻景のロシア:ペレストロイカの底流」
- ・・・通りにいかないのが旅というもの。命があればそれで結構とのんびり構えよう。今度の相客は子連れの漁師さん。名前はサーチン。杉良太郎ばりの男前で、性格はさっぱりしていて・・・岡崎 溪子(著)「 シベリア決死行」
- ・・・物かと思いきや、正客の座についたのは、大友宗麟と昵懇の豪商・島井宗室であった。相客は、同じく博多の豪商・神谷宗湛のほかに、四十数名の堂上公家たち。宗湛は、宗室が信・・・三宅 孝太郎(著)「戦国茶闘伝:天下を制したのは、名物茶道具だった」
- ・・・の会なら、「おはようございます。本日はよろしくお願いいたします」と挨拶したり、相客や隣客に対して、「お相伴させていただきます」というどんな場合にも使える言葉があ・・・三田 富子(著)「茶席の会話集:亭主の言葉・客の言葉」
「相客に心せよ」とは

「相客に心せよ」とは、茶道の精神を表す千利休の教え「利休七則」の一つで、茶会の心構えを説く言葉です。
茶会では、客同士が互いに気を配り、調和を重んじるべきだとされます。
また、亭主も客の組み合わせに注意を払い、すべての客が心地よく過ごせるよう配慮することが求められます。
この教えは、茶道の和の精神を体現し、現代日本のおもてなし文化にも影響を与えていると言われます。
参考文献
- 編 松村明・三省堂編修所(2019)『大辞林』第四版.三省堂.
- 編 山田忠雄・倉持保男・上野善道・山田明雄・井島正博・笹原宏之 (2011)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
- 編著 北原保雄 (2010)『明鏡国語辞典』第二版, 大修館書店.
- 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年9月24日).
- 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年9月24日).