「悪化」の意味・使い方・例文!「悪化の一途をたどる」とは?(類義語・対義語)

「悪化」の意味・使い方・例文

「悪化」とは

悪化(あっか)」とは、「状態や事態などが悪くなること」を意味する言葉で、以前と比べて悪くなったと感じたときに使います。

  • 進行すると呼吸器症状が現れ、全身状態が悪化して死に至ることもある。
  • ウミガメは生息環境の悪化のために減少している。
  • 税収や人口の減少の影響で、この市の財政は悪化している。
  • この事件により両者の関係は決定的に悪化した。

 

などのように使われます。

悪化」の「悪」の字は「わるい」と読み、「好ましくない、よくない」といった意味を持ちます。

「化」は「か」と読み、「形や性質が別のものに変わる。前と変わった状態になる」ことを指します。

「悪」と「化」が合わさることで「悪い方向に変化する、以前より悪くなること」という意味になります。

悪化病状、環境、経済、関係など多様な状況に使用され、ネガティブな意味合いを持ち、事の深刻さを表現しています。

例えば、医師から「症状が悪化している」と伝えられた場合、病気やケガが以前より悪くなっている状態です。そしてその後には、「好ましい状態ではないため、それを改善させるための手立ての必要性」が一緒に説明されることが多いです。

つまり、「悪化」は「以前より悪くなっている」という事態の深刻さを表現し、対応や改善を必要とする場面で用いられます。

悪化」の類義語には、「劣化(れっか)」「退歩(たいほ)」「低下(ていか)」などがありますが、病状の場合は「増悪(ぞうあく)する」、景気の場合は「下向く」、関係の場合「拗(こじ)らせる」などと言い換えることができます。

悪化」の対義語には、「好転」「良化」「改善」「快方」「緩解(かんかい)」などがあります。

「悪化」の使い方

フクえもん
おっ、そう太くん。元気がないね、何かあったのかい?
そう太
うん。ボクの好きなパン屋さんが、お客さんが減ってパンが売れなくなったから、今月で閉店しちゃうんだ。。。
フクえもん
そうかぁ。そう太くんの大事なパン屋さんにも景気悪化の影響がでているんだね…。
そう太
フクえもんパン屋を救うために毎日あんぱんを50個買って〜

「悪化」の例文

  • ・・・自動発効した。しかし使節の派遣は、その後の政局の変転や、対外問題をめぐる環境の悪化にもかかわらず、ハリスのねばり強い努力によって、ついに実現したのである。・・・佐野 真由子(著)「オールコックの江戸」
  • ・・・トーマス・キアーナンによれば、多くの批評家たちがにわか精神分析家となり、ますます悪化するポランスキーの暴力と獣性に対する執着を、シャロン・テートが惨殺された事件との・・・東郷 公德(著)「シェイクスピアは楽しい」
  • ・・・密とされた。耳に届いていたら、病床にあっても辛辣な手を打っただろうが、また病状を悪化させたにちがいない。 人払いについても、いざ、ひとりになった後の不安を感じないほ・・・井上 祐美子(著)「五王戦国志」
  • ・・・開始してからまだ2週間しか経っておらず、あと一ヶ月も残っている。今後、どれぐらい悪化するのか正直とても心配だ。 午後から外出。荻窪にある引っ越し予定の部屋を訪問。駅・・・奥山 貴宏(著)「31歳ガン漂流」

「悪化の一途をたどる」とは?

「悪化の一途をたどる」とは

悪化の一途をたどる」は、「あっかのいっとをたどる」と読み、「物事が少しも良くならず、だんだん悪くなっていく様子」を表現する言葉です。

一途」は「いちず」「いっと」の読み方がありますが、読み方によって意味が異なります。

「いちず」は、「他を考えないで、一つのことに打ち込むことひたむき。ひとすじ」の意味があり、仏教語としても使われ「悟りを求める一つの方法」を意味します。

一方、「いっと」と読む場合、「ひとすじの道。一つの方向。その方向だけ」の意味となり、「一途(いっと)をたどる」は、「途中で様子が変わることなく、常に一方向的に進行し続けるさま」を意味します。

例えば、「減少の一途をたどる」だと、減少し続けている場合を表し、途中で一度でも増加傾向が見られた場合には、「一途をたどる」とは表現せず、また現在進行形なので、結果を示す表現ではありません。

ですから、「悪化の一途をたどる」は、ひたすら悪い方向へと進んでいて明るい未来を想像できないといった様子を伝える言い回しであり、問題自体はまだ解決していない状況を表す際に使う表現です。

例えば、「我が社の経営状況は、ここ数年、悪化の一途をたどっている。」であれば、現在進行形で、問題が続いており、対応策や改善の手立てを必要としていることを表現しています。

参考文献

  • 編 山田忠雄・柴田武・酒井憲二・倉持保男・上野善道・山田明雄・井島正博・笹原宏之 (2012)『新明解国語辞典』第七版, 三省堂.
  • 監 林 四郎 編 篠崎 晃一 ・相澤 正夫・大島 資生(2021)『例解新国語辞典』第十版, 三省堂.
  • 編 柴田武・山田進 (2002)『類語大辞典』講談社.
  • 編 藤堂明保・松本昭・竹田晃・加納喜光 (2011)『漢字源』改訂第五版, 学研.
  • 著 鎌田正・米山寅太郎(2013)『新漢語林』第二版, 大修館.
  • 編 松村明・三省堂編修所(2019)『大辞林』第四版.三省堂.
  • 公益財団法人日本漢字能力検定協会.「漢字ペディア」.<https://www.kanjipedia.jp/>(参照日2024年10月27日).
  • 小学館.「デジタル大辞泉」. <https://dictionary.goo.ne.jp/jn/>(参照日2024年10月27日).
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)

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