「幾日」の意味・使い方・例文！読み方は「いくにち」「いくか」のどっち？（類義語）

「幾日」とは？意味・読み方や類義語は？

「幾日」は、「日数や日にちが不明、あるいは不定量」を示す言葉であり、日にちや日数を明確にはせず、だいたいどのくらい、という意味合いで使います。

「幾日」は、「いくにち」あるいは「いくか」と読み、「いっか」と促音で読むこともあります。

なお、促音は「がっこう」「持って」のように、現代のかなづかいで小さい「っ」と書かれる音のことです。

複数の読み方がありますが、どれも意味は同じです。

などのように使われます。

「幾日」の「幾（いく）」は、「数量の不明や数量の多い意を表す」接頭語で、「日（にち・か）」には、「ひにち・日を数える単位」という意味があります。

ですから「幾日」は、「日数や日にちが不明、あるいは不定量」を示す言葉であり、具体的には以下のような意味を示します。

このように「幾日」は、明確な期間は分からないが、ある程度まとまった日数であることを示したいときや、明確な日付は分からないが、特定の日を指したいときに使います。

ただし、あくまでも数える単位が「日」ですから、あまり長い期間を指すのではなく、1～2か月くらいを限度として使うのが無難です。

また、上記③の例の通り、「幾日」の後に「か」と「も」のどちらをつけるかによって、「幾日」の与える印象は大きく変わります。

「幾日か」は、それほど長くない日数を表すときに使い、「幾日も」は、相当多くの日数を表すときに使います。

どちらも具体的な日数の基準があるわけではありませんが、「幾日」だけでは不明だった日数の長短を、ある程度は伝えることができます。

「幾日」の類義語には、確定していない日数を表す「何日（なんにち）」や、いく日も続くことを意味する「塁日（るいじつ）」などがあります。

フクえもん、聞いてよ。おじいちゃんが「今日はいっかだい？」って聞いてきたから、変だとおもったけど、「5日（いつか）じゃないよ。」って答えたんだ。

あぁ、わかった！　年配の方は「何日（なんにち）」よりも好んで「幾日（いくか・いっか）」を使うから、日にちを聞いてきたんだね？

そうなんだよ。おじいちゃんは今日が何日か、を聞いていたんだけど、ボクが頓珍漢な答えをしたから、「まぁ、いっか」って諦めてたよ。

ハハハ。でも僕もこの頃忙しいせいか、日にちの感覚がなくて今日が幾日だったか忘れてしまうよ。

・・・に酬いる。　「逆賊どもがふたたび攻めのぼるとも、間なしに弾正忠が参るなれば、あと幾日かを持ちこたえたなら、あとは安泰にてあろうず」　義昭はようやく生色をとりもどした・・・津本　陽(著)　「下天は夢か」
・・・のように働きはじめた。　水をかい出し、砂礫をかきあげ、岩盤を突く、そういう作業が幾日もつづいた。　暮れ六ツになると、職人たちは仕事を終えて帰るが、与八は、ひとり残っ・・・向山　正家(著)　「天保山夢の川さらえ」
・・・を張って、師匠がくるのを待っていたのだ。画料を渡す日は、本の刷り上りからおおよそ幾日ごろと、毎度きまっている。国安が教えて、その門口に店を出させたのだ）　国春が帰宅・・・杉本　苑子(著)　「夜叉神堂の男」
・・・、車いすになって初めて良かったと思えた」　あんなにうれしそうな夫の顔を見たのは、幾日ぶりだったでしょうか…。　私の方がうれしくて、涙がこぼれました。一九九九年八月三・・・鎌形　睦美(著)/ 鎌形　芳行(著)　「ふたり　私たちが選んだ道」